
昔から痛みをがまんするのは日本人の美徳のように語られますが、がんの痛みはがまんすべきではありません。本フォーラムでは、「がんの痛み、がまんしない」をテーマにして、がんの痛みと治療、痛みを上手に伝える方法について基調講演およびパネルディスカッションを行い、がんの痛みをがまんすべきではないことについての情報提供が行われました。
開演に先立ち、JPAP®副代表世話人の小川節郎氏より開会挨拶、JPAP®活動紹介および昨年に引き続き開催されたJPAP®スマイルアワード2009の最優秀賞表彰式が行われました。
小川氏は開会挨拶の中で「JPAP®は“Japan Partners Against Pain®”です。医師一人ではどうしようもありません。がんの痛みを治療する“Partners”(仲間)を大切にしたいと考えてつけた名称です。また患者さんお一人で悩まないでほしい。仲間で対応することが大切で、患者さんとそのご家族も痛みと闘うチームの一員となっていただきチーム医療を行うことが非常に重要です。だからこそ、このような場を大切にしたいと思っています。」とお話しました。
続いて行われたJPAP®スマイルアワード2009の表彰式では、50件以上の作品が寄せられたことが報告され、どの作品も心に響くもので、選考は非常に激戦であったことが報告されました。患者さん部門、支援者部門でそれぞれ1名の方が最優秀賞受賞者として表彰され、受賞者から応募の理由や作品に込めた思い、会場の皆さまへのメッセージが伝えられました。
患者さん部門で最優秀賞を受賞した森下香織(仮名)さんは、「多くの人に助けられ、今の生活があることを伝えたくて応募しました。病気の宣告を受けてからの迷いや思い、葛藤、そして、多くの人の支えがあって乗り越えることができた喜びを作品に込めました。がんの告知が当たり前になっている今、告知された後の心のケアがもっと語られるようになるとよいと願っています。」とお話されました。支援者部門の最優秀賞者となった神馬せつをさんは、「日頃から、楽しかったことや悲しかったことは文章に残して誰かに発表していけば生きる証になると考えており、今回は良い機会だと思い応募しました。私は今がんで苦しんでいる人に、自分史づくりをするお手伝いをしています。生きてきた自分の想い出を書き出していくと希望が湧いてくるからです。看護師さんや家族からちょっとしたことで肩をポンと叩かれると視界が開けてくると思います。そういうことが広がれば、多くの人が笑顔で過ごせるようになると信じています。」と力強くお話されました。