がんの痛みについて


がんの痛みとは?

がんの痛みが現れたら

痛みは他の症状のように検査して数値ではかることができません。患者さんが訴えなければわかりません。我慢せず、また遠慮せず訴えて下さい。また上手に痛みの具合を説明するために、「いつから」、「どこが」、「どうしたら」、「どんなふうに」、「どの位」痛むと具体的に伝えてください。そこから痛み治療の第一歩が始まります。

項目 痛みの表現法
いつから 1時間前、昨日から、1週間前から、1か月前から、など
どこが 頭が、胸が、腹全体が、腕が、腰が、など
どうしたら 首を動かしたら、寝返りしたら、立ち上がったら、重いものを持ったら、食べ物をのみこんだら、排便したら、など
どんなふうに 重苦しく、つっぱったように、裂けるように、針で刺されるように、など
どの位 夜眠れない位、歩けない位、じっとしていられない位、何も考えられない位、など

早い時期に痛みの治療を

「痛みを我慢しなければ」、「痛み止めを早くから使うと効果がなくなってしまう」、「モルヒネは中毒を起こす恐い薬」・・・という誤解が患者さんをはじめ、医師にも看護師や薬剤師にもまだまだあります。痛みは治療や日常生活を妨げます。痛みは我慢し切れなくなる程強くなるとその治療も時間がかかります。なるべく早く治療を開始するべきです。治療は最初は一般的な鎮痛薬、次いで強さに応じてモルヒネなどの医療用麻薬(オピオイドと呼ばれています)が使用されます。がんと診断されたら、痛みがでる前に情報を集め、予め痛みの治療法の説明をうけるなど、痛みが起きてからどうしようと悩まないよう、知識を身に付けておきましょう(モルヒネに対する誤解についてはこちらへ)。

痛みの治療の基本

(1) 痛みの原因を取り除く
痛みの原因であるがんを手術で取り除いたり、抗がん剤や放射線でがんを治療するのが痛みを軽くする基本的な方法です。がん自体への治療前の痛み、治療中の痛みに対しても積極的な疼痛治療が必要です。

(2) 鎮痛薬を使う治療法
一般的な治療法は鎮痛薬を使用する方法です。鎮痛薬を使用する場合、普通に痛み止めとして使用されている鎮痛薬に加えて医療用麻薬を痛みの強さに応じて増量していく方法が取られています(これをWHO方式といいます。詳しくお知りになりたい方はこちらへ)

(3) その他の治療法
その他には神経ブロック(神経の近くに麻酔薬を注射する)、鍼やマッサージ、ストレスや心の病に対しての治療が必要な場合があります。

痛みの治療の進み方

痛みが満足のいく状態まで軽減されることがまず必要です。医師の説明を十分に受け、自分の納得のいく治療法を選びましょう。薬を使う場合は、医師や薬剤師から薬の説明をよく聞き、薬の効き目の現れ方、副作用への対処の仕方を理解しましょう。また実際に薬を使用してどのように効いたか、患者さん自身で評価してください。痛み除去の薬物療法の特徴は、患者さんの痛みに合わせて薬剤の量や種類を決めていくところにあります。満足の行くコントロールが得られることが基本です。(実際の治療の進め方の詳しい情報はこちら